7回終了TKOでエンダムにリベンジを果たした村田は、感極まって絶叫した
Ryota Murata (^-^)v boxing
◆プロボクシング世界戦
▽WBA世界ミドル級タイトルマッチ
○村田諒太(7回終了TKO)
アッサン・エンダム●
(22日、東京・両国国技館)
歴史的偉業だ! ボクシング12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストでWBA同級1位の村田諒太(31)=帝拳=が、新王者となった。同級王者アッサン・エンダム(33)=フランス=に7回終了TKO勝ち。5月の王座決定戦で不可解な判定負けを喫したが、ダイレクトリマッチ(直接の再戦)でリベンジに成功した。日本人がミドル級で世界王者になるのは1995年12月の竹原慎二以来、2人目。日本人の五輪メダリストの世界王者は初の快挙となった。(観衆8500)
念願のベルトを手に入れたその時、村田は両拳を突き上げ歓喜した。もう、こみ上げるものを抑えきれない。表情がみるみる崩れた。「みんなで作った勝利です! ありがとうございます!」。大歓声に応えた。
12年ロンドン五輪でボクシング日本勢48年ぶりに金メダルを取った際も泣かなかった男が、人目もはばからず涙した。だが「泣いてません」と強がり、会場を笑わせた。「(エンダムとの)前の試合の時に勝った夢を見て、目が覚めて夢じゃなかったら良かったのに、と思った。今日、勝った瞬間に夢じゃないよなと思った」と喜びをかみしめた。
5か月ぶりの因縁の再戦は、村田が圧倒した。初戦ではあえて手を出さなかったが、立ち上がりから圧力をかけ積極的に手を出していった。対するエンダムは距離が詰まるとすぐにクリンチする消極的なスタイル。それでも接近戦でボディーなどを打ち込み、主導権を握った。6回には強烈な右が顎を打ち抜き、エンダムが腰を落とす場面も。劣勢のエンダム陣営は7回終了後、棄権を申し出た。タフネスを誇った王者も、村田の攻撃についに屈した。
村田は「高校の恩師が言っていたことだが、『ボクシングで試合で勝つということは相手を踏みにじって、その上に自分が立つということだ。だから、勝つ人間は責任が伴うんだ』と言っていた。だから彼(エンダム)の分の責任を背負って、これからも戦いたい」と誓った。日本人初の五輪メダリスト世界王者、日本人2人目のミドル級世界王者を成し遂げた“ゴールデンボーイ”。ここから更なる夢の扉を開く。
◆村田が達成した記録
▼日本の五輪メダリスト世界王者
プロ転向は現役の村田、清水聡(大橋)を含めて5人いるが、プロでの世界王者は初。その他に世界挑戦したのは64年東京大会金の桜井が、68年7月にWBA・WBC世界バンタム級王者ライオネル・ローズ(オーストラリア)に挑戦(1―2の判定負け)。
▼日本選手のミドル級世界戦
日本ボクシングコミッション未公認(当時)のタイトル戦も含めて、村田が6人9例目。うち白星は95年12月の竹原の王座奪取と今回の村田。
▼ミドル級世界最速王者
WBAと改称された62年以降、村田の14試合目での王者は最速。ここまでの主要4団体の最短はWBAが19試合のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)、WBCが24試合のジャーメイン・テイラー(米国)、IBFが19試合のアルツール・アブラハム(アルメニア)、WBOが17試合のディミトリー・ピログ(ロシア)。なお暫定は除く。
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